目次
はじめに
近頃ニュースで頻繁に耳にする「新NISA」という言葉。新NISAとは資産形成のための重要な手段のひとつですが、そのメリットやデメリットについて詳しくご存じですか?この記事は、新NISAと旧NISAを比較し、そのうえで新NISAのメリットとデメリットについてご紹介します。iDeCoなど他にも資産形成の方法は存在します。適切な方法を選択するためには、メリットとデメリットについて理解することが大切です!是非参考にしてみてください。
新NISA制度とは
NISA(小額投資非課税制度)とは個人の資産形成を応援する国の税制優遇制度です。通常、投資で得られた利益には税金が20.315%かかるため、投資で10万円の利益を上げても手元に残るはのは79,685円となってしまいます。しかしNISA口座で投資を行えば、投資で得られた利益に税金がかりません。このNISA制度が2024年1月から新しくなりました。それが新NISA制度です。
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旧NISAと新NISAの違い
旧NISAと新NISAでは種類が異なります。NISAは「つみたてNISA」、「一般NISA」、「ジュニアNISA」の3種類でしたが、新NISAは「つみたて投資枠」、「成長投資枠」の2種類になりました。残念ながら、未成年者が加入できるジュニアNISAのような制度はなくなってしまいましたが、新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できるようになりました。下記の表に違いをまとめておりますので、ご覧ください。詳しくは、「新NISAのメリット」で後述します。
※成長投資枠の対象商品は、一部リスクが高い商品は除かれます。
新NISAのメリット
・配当金や分配金、譲渡益が非課税(2023年までのNISAと同様)
前述した通り、新NISAは投資で得た利益に対して課税されません。
・確定申告が不要(2023年までのNISAの時と同様)
新NISA口座内で得た利益は非課税所得という扱いになるため、確定申告する必要はありません。
・「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能
旧NISAでは、「一般NISA」と「つみたてNISA」の併用はできず、投資の目的や目標などに応じてどちらか一方を選択する必要がありました。加えて、コースの変更は、年に1度NISA口座での買付をしていない状態でしかできませんでした。しかし、新NISAでは「つみたて投資枠」、「成長投資枠」という2つのコースを併用することができるため、投資の選択肢がより広がります。
・非課税保有限度額の拡大
非課税保有限度額とは、個人単位で保有できる買付額の総額です。旧NISAの限度額は、つみたてNISAが800万円(40万円×20年間)、一般NISAが600万円(120万円×5年間)でした。それが新NISAになり、1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)まで金額が拡大されました。
・非課税保有期間が無期限
旧NISAでは非課税保有期間に制限が設けられており、つみたてNISAは20年間、一般NISAは5年間でした。しかし新NISAは、非課税保有期間が無期限となりました。これにより、より長期的な視点での投資戦略を立てることができます。
新NISAのデメリット
・元本割れするリスクがある(旧NISAの時と同様)
投資信託や株式は元本保証がありません。そのため、たとえローリスクローリターンのものであっても元本割れする可能性があります。
・損益通算ができない(旧NISAの時と同様)
損益通算とは、その年に発生した利益と損失を相殺することです。新NISA口座で生じた損失は税務上ないものとみなされるため、課税口座の利益と損益通算はできません。
・旧NISAからのロールオーバーができない
旧NISAと新しいNISAは、別の制度であり非課税投資枠も別枠で管理されます。そのため、一般NISAやつみたてNISAで投資した商品を、新NISAの口座に移管できません。
・成長投資枠の対象商品が限定される
新NISAの成長投資枠には投資対象商品として上場株式や投資信託などがありますが、その中でも、
①整理・監理銘柄
②信託期間20年間未満、毎月分配型の投資信託及びデリバティブ取引を用いた一定の投資信託
などは対象商品から除外されます。
一般NISAでは、制限がなかったため、上記商品の購入が可能でした。しかし、成長投資枠では対象外となってしまうので注意が必要です。
・未成年者の利用は不可
前述の通り、旧NISAには、ジュニアNISAという制度が存在し、未成年者でも非課税で投資することが可能でした。しかし、新NISAで口座を開設できるのは、18歳以上の方に限られています。
おわりに
いかがでしたか?新NISAとなり、旧NISAよりもさらに資産形成をしやすい制度へと進化していることがご理解いただけたかと思います。新NISAを活用して長期的な資産形成に取り組んでみるのはいかがでしょうか。
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