何とかならない?負担が増える一方の大学授業料と奨学金制度の見直し

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はじめに

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子供を持つご両親は、子供の成長が楽しみな反面、学費の負担も年々大きくなってきます。そのための資金準備をしているとはいえ、大学などの授業料はあまりにも高くなっています。

2014年8月27日、文部科学省は低所得世帯の子供に対する経済的支援を拡大する方針として、大学生、専門学校生への奨学金無利子枠を3万人分増やす、と発表しました。

奨学金の返済負担を軽くするこの取り組み、本当に解決につながるでしょうか。

大学の授業料、こんなに高い

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20年前、1993年の国立大学の授業料は、約41万円、私立大学の授業料は54万円でした。その後授業料は値上がりを続け、2013年には国立で54万円、私立で73万円にまでなっています。

何故授業料が上がるの?

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授業料の値上がりには、少子化問題による経済難があげられます。大学は以前より増えているのに対し、入学生徒数が少なく、すでに定員割れをしているところも。

そして、私立大学が値上がりをすると、国立大学も格差是正により私立大学と足並みを揃える結果になるのです。

授業料の負担、2人に1人が奨学金

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経済不況により、今では、2人に1人が奨学金をうけていると言われています。

今回政府が提示した内容によると、奨学金無利子枠を3万人増やし47万1千人に。来年度には無利子、有利子併せて141万人が賞与を受けられるようになる、としています。また、大学・大学院の授業料免除枠も国立で3千人増の5万7千人、私立3千人増の4万2千人に拡大する方針のようです。政府が改善に踏み切った背景には、何があるのでしょうか。

実は奨学金返済の滞納が増えている

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日本学生支援機構(旧日本育英会)が2012年に起こした奨学金返還訴訟は、6193件、8年前の10倍に当たります。

これは、経済不況により返済が困難になっていることが大きな理由と言えます。3ヶ月以上の滞納者の8割が、年収300万円未満、せっかく大学を卒業しても、定収入がなかったり、就職できなかったりするのです。

政府の見直しはポジティブ?ネガティブ?

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奨学金141万人のうちの無利子が47万1千人。数字にすると多いようですが、割合にすると30.8%から33.4%と2.6ポイントのみの増加。全体で見るとやはりまだまだ対策を講じる必要がありそうです。

それに、奨学金は借金と同様返済されるものですから、借りる人の数を増やすだけ、とも言えます。返済不要の給付型奨学金制度は、財務省の抵抗に合い、今回の見直しでは導入に至りませんでした。

高等教育制度発展途上国?

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経済協力開発機構(OECD)の加盟国34カ国のうち、大学生給付型奨学金制度のない国は、日本、アイスランドの2カ国のみ。アイスランドではしかし、授業料が無償化され、大学院研究コースで給付型奨学金制度を導入しているようです。

社会問題化「ブラックバイト」

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最近「ブラックバイト」という言葉が広まってきています。それは、授業料など経済的負担を軽減するために働く学生アルバイトが、学業に専念できないほどの責任やノルマが課され、低賃金、低処遇を受ける現状を指すようです。

おわりに

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東京地区私立大学教職員組合連合の調べによると、2013年度仕送り額は89000円と過去最低であることが分かりました。そのため、学生自らが生活費を工面しなければなりません。そして、アルバイトが忙しく大学を中退してしまう例もあるようです。

日本の未来を支えるはずの若者たち。経済的理由で進学を断念したり、アルバイトに追われたりしている状態では、どれだけ夢があっても専念できません。子供達の「学ぶ権利」のために、制度の見直しと支援の充実を実現してほしいものです。

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