世代別に見た暮らしの特徴

この記事の所要時間: 915

「家計簿からみたファミリーライフ」第3章のテーマは、「世代別に見た暮らしの特徴」です。

皆様、ライフステージという言葉を聞いたことがおありになるでしょう。
おそらく家庭科の授業で学ばれたかと思いますが、人生を幼児期、少年期、青年期、壮年期、老年期などに分けた、それぞれの段階のことを言います。

段階毎に人生の節目となる出来事があり、社会との関わりや他者との関わりで起こる大きな変化があります。そして言うまでもなく、中心になる事柄はそれぞれ異なります。

この章は、二人以上の世帯と単身世帯に分けて記述され、前者はさらに30歳未満、30歳代、40歳代、50歳代、60歳代、70歳以上の6項目に、後者は特徴的な出費が認められる35歳未満の男性と35~59歳の女性との2項目に分けて書かれています。

まず、ざっとそれぞれの特徴を見てみましょう。

◇「二人以上の世帯」について読む

1.世帯主が30歳未満の世帯の家計
この世帯で多いのは、住居費への支出です。
住居費の中でも、設備修繕・維持費への支出は少なく、家賃地代への支出が多いことが特徴的です。
また家賃地代への支出は年齢が上がるにつれて減る傾向にありますが、これは持家率の上昇とほぼ反比例をなしていると言えるでしょう。
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図3-1

2.世帯主が30歳代の世帯の家計
30歳代で多くなるのは、粉ミルク、紙おむつなど乳児の養育にかかる費用や、幼稚園・保育所費用など幼児の教育にかかる費用など、幼児関連費への支出です。
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図3-2

3.世帯主が40歳代の世帯の家計
40歳代で多くなるのは、授業料、学習参考書、塾の費用、仕送り金など、教育関係費への支出です。
世帯主が40歳代の世帯では授業料や教材への支出が、世帯主が50歳代の世帯では国内遊学仕送り金がそれぞれどの世帯よりも多くなっています。
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図3-3

4.世帯主が50歳代の世帯の家計
50歳代で多いのは、ペットフード、動物病院代、「他の愛がん動物・同用品」を合わせたペット関連費への支出です。ペット関連費への支出が最も少ない30歳未満の世帯と比べると、6.1倍になっています。
また消費支出に占めるペット関連費の割合も、0.7%弱と50歳代の世帯が最も高くなっています。
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図3-4

5.世帯主が60歳代の世帯の家計
60歳代で多いのは、ゴルフプレー料金への支出です。ゴルフプレー料金への支出が最も少ない30歳未満の世帯と比べると、14倍になっています。 また、消費支出に占めるゴルフプレー料金の割合も、60歳代の世帯が最も高くなっています。
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図3-5
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図3-5i

6.世帯主が70歳以上の世帯の家計
70歳以上の世帯では、サプリメントなどの健康保持用摂取品への支出が最も多くなっています。やはり健康保持用摂取品への支出が最も少ない30歳代の世帯と比べると、5.6倍になっています。また、消費支出に占める健康保持用摂取品の割合も、70歳以上の世帯が最も高くなっています。
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図3-6
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図3-6i

◇「単身世帯」について読む

1.35歳未満の男性は「外食」が食費の58.1%
単身世帯のうち、男女年齢階級別に食費の内訳を見ると、
35歳未満の男性と60歳以上の女性とで、対照的な結果が出ています。
35歳未満の男性では外食への支出が最も多く58.1%を占めているのに対し、
60歳以上の女性では素材となる食料への支出が最も多く52.4%を占めています。
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図3-7
素材となる食料:穀類,魚介類,肉類,乳卵類,野菜・海藻,果物
調理済みの食料:菓子類,調理食品
外食:外食
その他:油脂・調味料,飲料,酒類,賄い費

2.ペット関連費の支出が多い35~59歳の女性
35~59歳の単身世帯では、ペットフード,動物病院代,「他の愛がん動物・同用品」などのペット関連費への支出が、他の世代の単身世帯と比較して最も高くなっています。
また、60歳以上の単身世帯では、切り花、「園芸品・同用品」などの園芸関連費への支出が最も高くなっています。
ペットや園芸関連費への支出をまとめて見ると、35歳未満の世帯と比べて、35~59歳の世帯は3.4倍、60歳以上の世帯は4.8倍になっています。
ペット関連費への支出は、二人以上の世帯でも、世帯主が50歳代の世帯で最も多くなっていましたので、年齢的な傾向を見ることは出来ると思います。
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図3-8
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図3-8i

◇以上を踏まえて、ライフプランを考える

今度は、ライフプランを考えていきたいと思います。
今回は便宜上、あなたが20代独身の方だと仮定して考えてみたいと思います。

ただし実際には、「何歳ならこれくらいの収入でこういうライフスタイル」と限定するのは難しいと思います。

例えば、世帯主が20歳代でも既に小学校に上がる子どもを持つ世帯もあれば、
40歳代でも持家を持たず、独身生活を謳歌している単身世帯もあります。

それぞれのライフステージにおけるライフスタイルは多様化してきており、
そこで起こるイベントは個々人によって異なっています。
そして、どれが正解ということではありません。

ですから、年齢はあくまでも参考にしながら、あなたのライフスタイルに合わせてライフプランを考えてみてください。

◇住居費を抑える

節約の入り口は、住居費を押さえることにあるのではないでしょうか。
あなたが住んでいるのが賃貸であれば、家賃の引き下げ交渉をしてみましょう。
家賃の引き下げ交渉を可能にするテクニックは、インターネットなどに沢山出ていますので、参考にしてみても良いでしょう。
一般的には更新時に交渉する方々が多いようですが、更新時でなくても、家賃を引き下げられるかどうか気になった時には、インターネットなどで相場を調べてみましょう。
同じマンションやアパートに空き部屋があれば大きな参考になりますし、
ない場合は、同じ町内で似たような築年数と間取りを持つ部屋を参考にすると良いでしょう。
あくまでも、適正な価格で交渉することが大切です。
しかし、隣の部屋と1万円も違う家賃を何年も払っているのは馬鹿馬鹿しいですよね。
長く住むとそういったケースもありますので、調べてみてください。
トラブルにならないよう、交渉は紳士的・淑女的に行ってくださいね。

また、あなたが既に持ち家をお持ちなら、ローンについてもっと検討してみても良いでしょう。
これは家計の組み立て方と密接な関係がありますが、変動金利で頑張って返してしまったり、金利の安いローンに乗り換えたりすると、将来的に家計が楽になるかと思います。

◇将来設計

一番に考えたいのが、将来的に子どもを持つかどうかです。
今は予定がなくても、将来子どもを持ちたいと思うなら、いずれ養育費がかかってくることを考えておきましょう。
その時に、自分の年収がどのくらいアップしていて、自分にかけるお金をどのくらい抑えられるかを考えてみましょう。
特に、教育費やお小遣いなどは、年齢が上がれば上がるほどかかってきます。
子どもが他都道府県に進学したときに仕送りを出来るようにするには、現在の支出のうち、何を削ればいいか考えることも大切です。

そう考えていくと、車を持っている方はそのローンを完済しておく、奨学金の返済がある方はなるべく多く返しておくといったことが大事になってくるでしょう。
車のローンについては、持ち家購入のためのローンと同様、安いものに乗り換えたり、繰り上げ返済したりすることができると思いますので、参考になさってください。

各種保険のプランを見直すのも良いでしょう。
若いうちに良い保険に入っておくと、将来的に経済的な負担が少なくて済む傾向にあります。
ご自身にとって必要なものとそうでないものを精査し、必要な項目にだけお金をしっかりかけましょう。

また、節約と同時に収入アップを考えることも大切です。
あなたの職業が専門職であるなら、より条件の良い職場に転職するのもいいでしょう。
大企業にお勤めなら、出世コースを狙って頑張ってみるのも良いと思います。
自営業の方は、優秀な会計顧問の方を見つけて、経営について相談してみるのも良いかもしれません。もちろん、費用は交渉して出来るだけ抑え、誠実なパートナー選びに留意しましょう。会計事務所によっては、売り上げが伸びてから費用を増やすことを前提に、安価でコンサルティングを行ってくれるところがあります。そして、最近そうした事務所が増えてきています。

◇貯金
貯金額についても、目標を設定し、着実に行っていきたいところです。
ご自身で額を決めて定期預金などに積み立てていくのも良いですが、
財形貯蓄を利用すると貯め易いと思います。

でも、中には月々の支払で精いっぱいで、金額を決めただけでは思うように貯金できないという方もいらっしゃるでしょう。
そんな皆様にお勧めなのが、ピンポイント貯金です。
ピンポイント貯金というのは、例えば「新しい部屋を借りるため(持ち家を買うため)」「将来の子どもの保育園費」「子どもの小学校時代のお小遣い」など、目的をはっきりさせて貯金することです。
今はまだ見ぬ自分の子どもについての費用でも、カテゴリがはっきりしていると貯金しやすいと思います。

また、架空の目標ではうまくいかないという人は、「欲しいもの」を思い浮かべてみてください。
新しいオーディオ、新しい洗濯機、新しい洋服や靴、そうしたもののために「今月は幾ら」と貯めていくのです。1年後の海外旅行のために貯金するのも良いと思います。
そうしたやり方は「楽しみ」が伴いますし、はっきりした目的があると「勢い」も付きますから、ただ漠然と金額を決めて貯金するのが苦手な方も、うまく貯金できるでしょう。

さらに貯金したいあなたには、少し地味ですが500円玉貯金をお勧めします。
小さな容器を用意して、それに少しずつ貯めていくと、いっぱいになるまでの先が見えやすく、
楽しみも増えるので成功しやすいみたいです。

◇健康維持

さて、あまり注目されませんが、最も節約になるのが、健康維持です。
運動不足、睡眠不足、食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ、喫煙しすぎ、ストレス過多、そうしたことで思い当たるものがある方は、今のうちにその原因を取り除きましょう。

特にストレスについては、それがその他の良くない習慣の原因となっていることが多いので、早めにストレス要因を取り除くことが必要です。

たとえば「働き過ぎだな」、「仕事でストレスが大きいな」と思ったら、思い切って休暇を取り、旅行に出かけるなどしてリフレッシュしましょう。
ストレスが健康に与える悪影響には凄まじいものがあり、それは経済的にも大きなダメージになり得るからです。
長い目で見れば、リフレッシュやリラックスにかけた費用は安かったということになるでしょう。

また、世帯主が70歳以上の世帯の家計で、サプリメントなどの健康保持用摂取品への支出が大きかったことを思い出してください。

今からバランスの良い食事を摂り、運動をしていれば、将来サプリメントに頼らずとも、健やかな毎日を送ることの出来る可能性は上がると思います。

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