相続対策は「贈与」すればホントにOK!?ちゃんと考えたい節税対策と新制度

はじめに

贈与 相続 税 改正
2015年から相続税法が改正され、相続税の基礎控除の定額分が引き下げられました。「うちも相続税を払わなければいけないのかな」と心配している人も多いかもしれません。

そこで節税のために得策となるのが、財産の「贈与」。けれどみなさんは、「贈与税」に関してきちんと理解していますか?
贈与税の種類や仕組み、新しい制度と注意点を一緒に見ていきましょう。

オーソドックスな「暦年贈与」

贈与 相続 税 改正
贈与税は、年110万円までなら贈与しても贈与税はかからず、申告も必要ありません。受け取る人の条件もないので、子ども以外にも嫁、孫など、誰にでも贈与できます。

年100万円 贈与税0%
年300万円 贈与税率10%(300万円-110万円)×10%=19万円
年500万円 贈与税率15%(500万円-110万円)×15%-控除額10万円=48万5,000円

贈与税は累進課税のため、金額が高ければ高いほど税率が高くなります。最高税率は55%まであります。
http://president.jp/articles/-/14554

注意したいのは、1年間にもらった金額

贈与 相続 税 改正

ここで注意したいのは、1年の間に1人が「受け取る」金額が110万円まで、ということです。

例えば上の図の①のように、5月に100万円、同じ年の7月に50万円が贈与される場合、また②のように、財産を分ける人が1人以上いて、受け取る人が110万円を超える場合は、贈与税がかかるということです。
http://123s.zei.ac/zouyo/zouyokakaru.html

新制度「結婚・子育て贈与」「教育資金の一括贈与制度」

贈与 相続 税 改正
結婚・子育て贈与」は、20歳以上から50歳未満の人の結婚・子育てに関し、金銭を資金として親や祖父母などが金融機関に信託すると、1人当たり1,000万円(うち結婚式は300万円)までの贈与が無税となります。資金に使える条件は以下の通り。

  1. 結婚資金  結婚式や引っ越し、新居に必要な費用のうち一定のもの
  2. 子育て資金 妊娠、出産、子どもの医療費、保育料のうち一定のもの

http://www.cosmos-sihou.jp/zouyo/kaisei2.html

そして「教育資金の一括贈与制度」は、1,500万円までなら非課税となっています。孫への教育資金などとして人気があり、こちらも金融機関で信託商品を取り扱っています。

信託口座のデミリット

贈与 相続 税 改正
ただし金融機関には領収書を提出する必要があります。「指導をする者の名前」に限られるため、自分で購入すると除外され、対象外のものも多くあります。一括でお金を渡してしまえるから簡単と思いきや、不明確なものもあり難しいのが現実です。
http://allabout.co.jp/gm/gc/434308/

この新制度2つは特例で、2015年4月1日から2019年3月31日まで適用されます。もちろん、子どもにかかる費用をその都度出す場合は、贈与税はかかりません。

マイホームの頭金を援助する「住宅取得資金」

贈与 相続 税 改正
もうひとつの贈与方法に、「住宅取得資金贈与」があります。

住宅の新築、マンション・建売住宅購入、またはリフォームなどにかかる資金のうち1,000万円までを無税で贈与できるというものです。一定の省エネ・耐震性を満たす住宅であれば1,500万円まで無税になるそうです。
http://president.jp/articles/-/14554

もらう側の合計所得金額が2,000万円以下、家の床面積が50平方メートル以上240メートル以下という条件があります。

申告の際の注意

贈与 相続 税 改正
住宅取得資金贈与で注意したいのが、「物件引き渡しの時期」。住宅の「取得」の場合は、原則として贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得して、年末までには居住しなければなりません。
http://www.fudousan.or.jp/tools/tax/buy02.html

例えば、Aさんが親から500万円の贈与を受けてマンションの購入契約を結びましたが、肝心のマンションの完成が遅れてしまったために、この条件を満たすことができず税務署に申告する際、課税対象になってしまったということもあります。

実はこういうケースは、決して少なくないそうです。
http://www.nikkei.com/money/features/37.aspx?g=DGXMZO7809455007102014PPE001

おわりに

贈与 相続 税 改正
贈与にもやはりメリット・デメリットはあります。非課税だからとむやみに贈与したり、してもらったりせず、冷静に必要なものを見直しましょう。もし目的以外に使ってしまうと、課税の対象になってしまいますよ。